今月に、シリーズ第3作が発売されるとのことで、おさらいの読み返しです。
宮部みゆきさん著 おそろし ~三島屋変調百物語事始~
宮部さんお得意の時代ものです。
主人公は、17才のおちかちゃん。
親戚の三島屋さんで、女中さんと同じ扱いで身を粉にして働くおちかちゃんには
つらい過去が。
ひょんなことで、三島屋さんに碁をうちにきた叔父さんのお客様の相手をすることになり
不思議な話を聞かされる。。。
かなしい体験をする人は、世の中に自分だけではないんだよ。
ちょっとだけ前に進みだすことをはじめたらしい、おちかちゃんの背を押すように
叔父さんは、不思議話を集め始める。
聴き手は、もちろんおちかちゃん。
自分の話を含めて、5つのお話を聞き体験することによって、
かなしくもつらい過去を、乗り越える一歩を踏み出した!
いつものごとく、私が説明すると、なんか違うような気もする。。。(@_@;)
けど、そんな感じの本です。
おそろし なんて題名だけど、ちっとも恐ろしいことなんてありません。
どちらかっといえば、悲しくて、切ない。。。
でも、そんな感情だけでもなく、最後はやっぱり元気が出ます!
別々のような5つの話が、最終話で絡み合います。
私の話を聞いてくれたから、今度は私たちがあなたをちゃんと助けます。
つらい体験をしたからって、そこで立ち止まりうずくまってしまったら何にも変わらない。
自分を責めることによって、さらに悲しむ人はいませんか?
なんで、自分だけ。。。って思うけど、そんなの世の中にざらにあること。
もっと悲しい思いをしてる人っだっているんだよ。
一人で立ち上がるのは、つらいから、みんなで助け合いましょう。
私は幸いにも、忘れたくなるような、または自分を否定したくなるような
かなしい出来事に遭遇したことはありません。
それって、実は幸せなことなんだなぁ。。。
宮部さんの時代物って、涙がつきもの。。。
電車や、喫茶店で読むと、思わぬ涙腺のゆるみに、ちょっと恥ずかしい思いをしちゃいました。。。
おちかちゃんが、これからどんな人生を新しくつむいでゆくのか。
さらに、世の中にどんな不思議なお話があるのか。。。
第3弾、楽しみです☆彡