makiのきまぐれブログ

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最新作「透明な螺旋」からの「禁断の魔術」

毎日のように映画のプロモーションでテレビに出るキムタクさんを見ながら、東野圭吾作品に追い立てられている自分自身に焦りを感じている今日この頃。原作を読んでからにしたい!と昨日の映画封切、時間も機会もあったのに(棚卸で出社したのだがこのコロナ禍で棚卸が終わったら営業所ごとに帰宅していい事になっている。)、映画館に行かずまっすぐに家に帰ってきた私の手元にあるのはもちろん「マスカレード・ナイト」…ではなかった。。。

 

先日、東野圭吾氏の「透明な螺旋」を読み終わった。「ガリレオの真実」にたどり着いた(?)わけだけど、私が気になったのは、それではなかった・・・いや、ガリレオシリーズは、やっぱり面白かったよ。さすがだね~。って。。。湯川先生がすっかり人間らしくなって、草薙さんもえらくなって、内海さんもバリバリあいかわらず鋭いキレ口でバリバリと働いてらっしゃるからうれしかったし。。。

ただね、二人の会話に出てくるのよ「レールガン事件の時」って言葉が。。

これは湯川先生の教え子が殺人犯になっちゃいそうになるのを湯川が「公務執行妨害」すれすれで取りやめさせるってはなし。。。って再読した今は答えられるけど、実際は「教え子の話」としか覚えてないわけよ。「レールガン」ってのが湯川先生も制作にかかわったその教え子の作った武器って言うのも覚えてるんだけど。。。

 

で、改めて、再読。

東野圭吾さん 禁断の魔術

 

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このお話は、まずハードカバー「禁断の魔術」の短編の一つ「猛射つ」って描かれて、その後長編「禁断の魔術」として単行本版で発売。だから、探してみたら、実に3度目の記事となります(笑)何度でも楽しめる、超お得な私( *´艸`)

 

 

本文の題名となっている「禁断の魔術」これは科学者として生きる湯川とその元教え子の会話である。

「彼はこういった。姉の死は悲しいけれど、悲しみは大きな力に変えることができる。だから科学を発展させた最大の原動力は人の死、すなわち戦争ではなかったのか、と」

「もちろん科学技術には常にそういう側面がある。良い事だけに使われるわけではない。要は扱う人間の心次第。邪悪な人間の手にかかれば禁断の魔術となる。科学者は常にそのことを忘れてはならない」

 

この本を読むたびに思い出すのが、Mr.Childrenの♪everything made from a dreamのセリフのくだり。。

何十万人もの命を一瞬で奪い去った核爆弾や細菌兵器

あれだって最初は 名もない化学者の純粋で

小さな夢から始まっているんじゃないだろうか?

そして今また僕らは 僕等だけの幸福の為に

科学を武器に 生命の命までをもコントロールしようとしている

 

物語の終盤で、湯川は教え子にその父親の仕事について語る。

 

父は昔対人地雷の製造に関わっていた。戦争が亡くならない以上武器は必要。その程度の認識で。その後考えを改め過ちを正すために自分の人生の残りを使いたいと地雷撤去の機械を研究開発することに。。

科学技術によって人間を傷つけたり、生命を脅かしたりすることは許されない。

 

化学者って、そもそも文系の私にとってはわけのわからないことをしてるうえに、こんなことまで考えて、そりゃぁ生きていくのは大変だ。

湯川先生、それに過去、警察と距離をとるきっかけとなった石神さんや、今回の古芝くん、みんな、大変だ。

だから、湯川先生がホントにレールガンを発射させるつもりがあったかと問われれば、まちがいなくあったとおもうんだけど、そうならなくて、古芝君にとっても湯川先生にとっても本当によかった。。。

 

ラスト、湯川先生はアメリカにいっちゃうけど、戻ってきた湯川先生が、とっても人間らしくなってることを私たちは知ってるので、ホントに・・・

 

でも、「透明な螺旋」で草薙、内海ペアを混乱させるんだけどね(笑) 

なるほど、犯人をかばってる??ってことで、兄弟作みたいなわけで、きっと最新作を読んだ新しい読者に、過去作も読んでもらいたい!っていう、東野さん側の作戦のひとつか!?過去作全部読んでるのに、その作戦にまんまと引っかかる私はなんていい読者なんでしょう!!(笑)

 

 

せっかく3度目にもなる記事を挙げたわけですから。。。

物語の悪者(?)の一人である、大賀仁策さんについて。。。

悪い人じゃないんだよねぇ・・・

未来を感じられるスーパーテクノポリスで、考えただけでも夢がある超小型のリニアモーターカーをビュンビュン走り回らせたいってキラキラ目を輝かせて語られたら、そりゃぁお姉さんも恋に落ちる(?)でしょ(笑) 彼女が亡くなることになった日だって。。もう少し大人な考えができたなら。。。権力に群がる周りの人たちをもちゃんと制御できる人だったなら、きっといい政治ができるだろうにねぇ。。。

コロナ禍の対応、総裁選のあり方。。最近の政治を感じながら、そんなことを想うのでありました。