makiのきまぐれブログ

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伊坂幸太郎 AX アックス

伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ第3弾の AX アックスをやっと読み終えた。

この本との出会いはいわゆる超不純で、2017年10月のこと。「実は恋愛小説そんな読まない説」とのコメントとともにiyostagramにupされたのが伊坂幸太郎さんのAXの写真。え?恋愛小説以前に、本読む人なんだ??どんな本なの?興味ある~♥それが伊坂幸太郎さんとの出会いだった。我が家にはハードカバーの本を置くスペースがもはやなく、ぐっと我慢して文庫化を待ち2020年2月末にやっと文庫化!すぐに入手したものの・・・時すでに4月!?何故。。。💦というのは、私があまりにも忘れっぽいからである。読み始めたはいいが、同じ業界の話として出てくる人の名前が引っ掛かりはするもののあいもかわらず「?」の山で、グラスホッパー、マリアビートルを読み直していた。。。というわけ(^^; その辺のまとめ的記事はサブブログ”makiのきまぐれ読書日記”なるところにかいてあるので、よろしければそちらもどうぞ。。。リンクはサイドバーに貼ってあります。はい。。。

 

いつものごとく、前書きが長いのだが、AXである。斧である。

グラスホッパーがバッタで、マリアビートルが天道虫。昆虫が来るのかと思いきや。。。斧(道具)なのね。。。というのは、杉江松恋さんの解説を読んで改めて気付いたのでその辺はもう何が何だか。。。

 

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今までの2作に比べて、ものすごく牧歌的な印象を受けた。。中盤まで。。。

主人公は、殺し屋の「兜」=三宅さん。妻と息子と3人暮らしで(一応)文房具メーカーに勤めるサラリーマン。今までの、殺し屋業に重きを置いた物語でなく、息子の進路相談に行ったり、家族を守るためにハチの巣退治をしたり、ボルタリング教室に通って、お友達と飲みに出かける約束をしたり。。。一般人三宅さんとしてのお話が中心だったからだ。もちろん、その合間に、殺しがあるんだけど。。。

物語の雰囲気が変わったのが、EXIT。前章でボルタリング教室でできたお友達と悲しい別れを経験して、省が変わり、再び友達?と呼べる付き合いが始まる。。

百貨店で(文房具メーカーのテナントが入っている)警備員の奈野村さん。前章に続き素人さんのお友達ができて、今度は違った結末だろうな。。。と思っていたら!?

そして、物語半ばにして主人公が死んじゃう!!!

 

後半は、息子の克己君が、父の死の謎を追う!?的なんだけれども、兜の死ぬ前の行動が挿入されていたりして。。。

一番謎な一般人の管理人さん!本来、息子が済む部屋を探していたはずなのに、「家族が来ても絶対に部屋に入れるな」と伝言を貰ってると息子に話す管理人。。。最初は?だったけど、部屋の鍵を開ける直前に再び謎な管理人が登場したときには私にもさすがに分かった!そういうことか!!

そして、息子がクリーニング屋さんに破れた背広を持って行った際に「お金じゃ変えないタイプのものでは」って言葉に、クリーニング屋さんってそんなことまで気が回るんだ、これも職業病なのかな~なんて思ってたら、これも強烈な伏線!!

 

旦那さんのことをぼろくそにこき使ってた(?)奥さんが、死後ちょっと精神を病んだって言うのも、なんだかんだ言いながら、いい夫婦だったんだと感動した。それに加えラストの3ページが!!!息子君が父の部屋の奥から見つけたチラシもこんな形で回収されると。。。

 

だから、結局、読み終えた後、切なかった。。。前の2作に比べると殺戮場面が随分と少なくて、殺し屋の物語。ではもちろんあるんだけれども、その辺にたくさんいる人たちの日常の場面となんら変わらない人生の物語。

実は、依与吏君が「そんな読まない説」と言ってる「恋愛小説」とまではいかなくても愛の物語だよ~~~~としみじみ思うのである(^^)

 

 

あ、また槿さん、出てきたね。今回はお仕事しなかったけど。。。(できなかったが正しい!?)桃ちゃんも!ステキな仕事をしてらっしゃる!?そしてスズメバチくんに至っては、3作目にして、悪の元の殺害に失敗!?っていっても、兜さんは寺原や峰岸に比べると全然悪じゃなかったから、それでよかった♪ この皆勤賞の顔触れと別れる時が来るのかしら。。。それはそれで、詳しく知りたい。。。