村山早紀さんの
コンビニたそがれ堂 星に願いを
シリーズ、３作目にあたります。
このシリーズを読むにあたって、、、とにかくこの３冊目がいい！
っていう評判を聞いてまして、楽しみに読み進めました。
３つの物語からなってます。
最初は、ちっちゃな女の子が引っ越してしまうお隣のお兄ちゃんと
星空を眺めながらお弁当を食べるための
ステキなお弁当を探しているお話し。。。
児童文学を得意とする作者さんならではの、
ごくごく普通のまぁ、もちろん キラキラはしてるんですけど・・・
普通じゃん！？って思ってたんですけどね
２つ目 喫茶店コスモス のご主人のお話。
これ、なかなか素晴らしかった！
そもそもこの物語は、風早っていう町の商店街のはずれに
神様の狐さまが店主をつとめる、なんでも売ってる、本来なら売ってるはずもないものまで
売っている、奇跡のコンビニ があって。。。てのが軸に通ってる物語で
その風早の町が、戦争を経て、戦後の復興をへて、今に至る。
主人公の喫茶店のマスターの人生に乗って、そのあたりが描かれておりまして。
戦争中には、兵隊さんの寒さをしのぐ毛皮にするために犬や猫まで徴収される
そんな悲しい物語があるかと思えば、思い出のコスモス畑、
地域で有名なコスモス畑が、実はマスターと奥さんが最初の１粒の種を植えたのが始まりで・・・とか
とにかくステキなお話でした。
で、うん、結構この本満足だ！って思ってたら３つ目の物語。
題名が 本物の変身ベルト
え？？って感じ！？＾＾；
失恋した主人公
悪の秘密結社の面接試験
コンビニたそがれ堂にあった本物の変身ベルト
正義の味方 ヒラタマン
人間に、耳を切り取られた猫
誰でもいい、人を殺してやるって殺人予告
アパートの住人（ちっちゃな女の子、不登校の学生、おっちゃん）
そして風早の神様
Twitterの記事、つながり。。。
そんな、嘘みたいなものや、現代の象徴のあれこれがまざりあって紡がれる物語。
こんな世の中でも、生きていくってすばらしい。。。
うまくいえないけど、そんな話です。めっちゃ読み応えありあました。
面白かったのがね、
戦い終えた正義のヒーローがさっそうとかっこよく去っていくのは、
実は負った傷が痛いから、でもそこで倒れちゃうと変身ベルトの効力がきれちゃって
ヒーローが実は誰それで、ちびっこの夢を壊しちゃう！そういう訳にはいかないから・・・
ヒーローだってつらいんだ！！
(笑）
2つ目の話と3つ目のお話が、微妙にリンクしてるのがまた、ステキでして。。。
物語の軸となる風早の町、神様の話が明らかになりまして。。。
今後も、より楽しみになったこのシリーズ。
シリーズでなくても、いきなりこの３ 星に願いを 読んでもまったく問題ありません。
ちょっと、おすすめ。
いかがですか？？
