湊かなえさん 往復書簡
本が届くまで知らなかったんですけど、映画「北のカナリアたち」の原案とのこと。
まだ、映画は見ていませんが、あとがきの吉永小百合さんのインタビューによると
かなり、違ったお話になってるそうです。
情報まで。。。
この本は、3つのお話が書かれているのですが、3編とも。。。
「手紙」だけで、物語が構成されています。
ちょっといたずらのつもりで、友人の結婚式に友人の振りして出席したら
なんと自分は自殺した！？って話になってる？？どうなってるの？？？とか
恩師に頼まれて、自分は関係ないと、頼まれごとを実行してただけなのに
実は、それは自分の為に仕組まれた（って言ったら言い方悪いけど）ものだったとか
ただの遠距離恋愛の手紙交換のはずが、自分たちの過去の事件の真相を
あばいてしまうはめになるとか。。。
全くありふれてはいないお話を、当事者たちの手紙だけで、構成してしまってる。。。
やっぱり凄い作家さんだなぁ。。。
手紙。
今の時代は、めっきりお目にかからなくなりました。
電話、ましてやメールなんて、超便利なツールがありますから。
でも、机に座って、書いて、ポストに投函して、相手に届いて、
その相手から返事が届くまで。。。
時間がかかるからこそ、慎重になって、ちゃんと考えて文字を綴る。
言えないことだって言えると思う。
実は私は、文字が大好きだ。
その昔、クラスの子が転校した。
そのことはそんなに親しいわけではなかったけれど、
なぜか結構な年月、文通が続いた。
手紙を書くのが楽しかったのだ。
今も、人と話をするのはあまり得意ではない。
でも、メールしたりとか、手紙したりとかになると、突然饒舌になる。
話したかったこと、その時話せば済んだのだけれど、言いだせなかったりして。。。
そんなことを思いながら、あっという間に読み終わってしまったこの往復書簡。
おどろおどろ系を想像しちゃう、湊さんワールドとは、ちょっと違う系ですが、
人とのかかわりって素敵だなって、心がほっこりする、そんなお話です
