makiのきまぐれブログ

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東野圭吾 天空の蜂


「天空の蜂」東野圭吾の1995年の作品である。

原発の上に、盗んだ超大型特殊ヘリコプターを飛ばして国家を脅迫。
全国の原発を止めないと、ヘリは墜落させる!

大ざっぱにいうと、こういう話。
もう一度言うが、1995年の作品である。

初めて読んだのは、10年(?)くらい前。
図書館で毎日5冊くらい東野作品を借りて、片っぱしから読んでた時期。
確か、なんかえらく、難しかったぞ(*_*)って記憶しかなかったけど
今、この時代に読んでみたくなって購入した。

東野圭吾って一体何者なんだ!?

順々に全国の原発を止めていく過程で節電を求めたり
かなり遠方の人でも放射能を恐れて避難したり
原発従事者の家族がいじめにあったり。

まるで、15年以上前に今日の出来事を知ってるみたいだった。

犯人は最後の告発文で
『ヘリが落ちるのを確認した。
 原発は無事であることを確認している。
 各種安全装置は確実に機能し
 今頃は原子炉は安全な状態で冷やされていることだろうと思う。』
と綴っている。
(実際にはヘリは海に落ち、原発は無傷だったのだが)

『群衆に、原子炉のことを忘れさせてはならない。
 その存在に気づかぬふりをさせてはならない。
 自分たちのすぐそばにあることをいつも意識させ、
 そのことの意味を考えさせねばならない。
 そして彼らに道を選ばせねばならない。』
という、警告を発している。

15年以上たっても、おんなじところで止まってるとは!

今現在、全国で稼働してる原発がゼロって言うことに対して
私の意見を言うのであれば・・・
「他のものでまかなえるのであれば、再稼働の必要はない」
だけれども、実際は結局どうなんだろう。

そんな、難しい話は横においといたとしても
他に読みどころは一杯ある。

犯人をじわじわと突き止めていく捜査員たちの努力や
やっと完成にこぎつけたヘリを盗まれてしまった技術屋さんの苦悩。
おまけに、恋愛まで盛り込まれてた!!

私が好きなのは、盗まれたヘリに取り残されてしまった子供の
救助作戦の場面。

救助隊員の緊迫感や、使命感もさることながら
ちびっこの、「みんなに自慢してやるんだ!」的な虚栄心や
「自分が何とかしなきゃ」っていう勇気

難しい話の中での、数少ない楽しい(?)場面だった。


東野圭吾、恐るべし。
次に来るのがどんな作品か、いつも楽しみだ。
今のところ、全制覇のはずだけど
再読するのも、また楽しみ(^^)
何にしようかなぁ。。。